柊研究所の備忘録

アート×ものづくり×教育を考える研究者です。

早期教育で重要なのは知識よりも経験

現在、柊研究所はものづくりプラットフォームFABLABをつくるために計画を進めています。

 

新しいものづくりFablabとは? - 柊研究所の備忘録

 

でも、その構想に至るまでには様々な紆余曲折がありました。きっと、これから先もいろいろあるでしょう。今改めて2年前を振り返るとその時には気づかなかった掘り出し物があるかもしれません。そこで、過去の事業構想の振り返りを備忘録に書いていきたいと思います。今回は最初に描いた構想の話をします。

 

学生のための研究所

 

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2年前に描いた初めの事業構想は、『学生のための研究所』でした。着目したのは、早期専門家教育です。

 

僕は企業の研究所に勤めていて、研究所では専門スキルの高い人がいます。彼らは大学時代に修士(マスター)または博士(ドクター)を取得して、大学時代から答えのない問題に毎日向き合っています。その生活の中で、問題解決能力、ストーリー構築能力、そして、仮説立案能力を高いレベルで培っていきます。「博士は頭でっかちで扱いにくい」とも言いますが、少なくとも僕の周りの人たちは間違いなく会社の将来を担っていく秀才たちでした。若くして、他の部署に引き抜かれマネジメントにまわる人もいました。

 

僕が感じたのはそれだけのスキルを持った人が企業の研究所の中に収まってしまうのはもったいない、という気持ちでした。欧米では飛び級など短期で博士がとれたり、学部を転籍して複数の専門をもったりと、若くして専門を身につける環境が充実しています。日本では、大学受験のときに何気なく選んだ専門から一生抜け出せずにいるなんてこと良くあります。一生を登る山をなんとなく決めるのはあまりにもったいない。まずは、手頃な山の頂上に立ち景色をみる。そうしたら、どの山が自分に合っているのか、きっとみえてきます。

 

知識よりも経験

 

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早期教育。今よりも少し早く15〜20歳くらいのときに夢中になって取り組める研究所があったら。尊敬できるメンターがいて、ググってもでてこない問題に面と向かって取り組む。そんな充実した期間があったら、社会に出るときにもっと選択肢がぐっと広がります。目の前に出されたメニューから選ぶのではなく、自分でビジョンを描く自立した社会人になれます。

 

ここで言う早期教育とは知識よりも経験です。1年先の知識を得ても1年分しか進みません。得た知識をどう使うか。バラバラに散らばった知識をどう繋げるか。トライアンドエラーをひたすら繰り返す経験こそ早期教育の本当のメリットです。

 

そんなことを考えながら『学生のための研究所』を最初の事業プランとしました。

 

今でもこの想いは変わっていません。

 

 

 

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