柊研究所の備忘録

アート×ものづくり×教育を考える研究者です。

VALUに期待すること

5/31に自分の価値をトレードするサービスVALUがスタートしました。人気ブロガーさん達のお勧め(煽り?)も受けてものすごい勢いで拡散しています。

 

VALU | だれでも、株式会社のように、あなたの価値をトレード。

 

僕もまだ全体像は見えていないのですが、VALUとは、株の売買のような仕組みを個人に適用したシステムで、ようは人気投票のようなものです。ここで言う人気は良い人気だけでなく悪い人気も含まれます。影響力の高さ。たとえば、ホリエモンの株が1000円で売られていて、1000円以上で買いたい人が多ければ株価は上がり、1000円以下で買いたい人が多ければ株価が下がる。これは、普通の株式売買と同じなので株をやったことがある人ならなんとなくイメージできるのではないでしょうか。

 

株価の上下の仕組みはこちら。

株価が決まる仕組み - はじめての株式投資入門

 

 

ちなみに、VALUの意味はVAL(Value)+U(you)、

あなたの価値だそうです。

 

開発者の考えは中村氏のブログに書いてありました。

 

http://nakamurahiroki.com/2017/06/05/valuというサービスを公開しました/?platform=hootsuite

 

VALUはまだβ版なので様々な課題を含んでいそうです。数ヶ月後には無くなっていたなんてこともあるかも。でも、良い方向に行けばとてもおもしろいサービスだと思います。期待できること・懸念されることを書いていきます。

 

個人のマネタイズがしやすくなる

社会的には価値があるけど、お金が集まらない。という事業がやりやすくなります。最近は、クラウドファンディングなど株式会社をつくらなくてもお金を調達する手段が増えてきました。クラウドファンディングでは、「この製品が完成したらあなたにあげますよ。」みたいな約束をしてお金を調達していました。プロジェクトを基準とした資金調達です。それに対してVALUは、その個人のやっていることすべてに関する価値です。従って約束がなくても上場出来て何も売っていなくても、注目が集まればその分の価値がつきます。

 

寄付や投資に親しみやすくなる

 日本は貯蓄文化で良い取り組みに対しても寄付や投資が集まりにくい国です。VALUのように個人を応援する仕組みは、ファンのようなものに近く、寄付や投資よりも始めの一歩が踏み出しやすいような気がします。(ビットコインの購入自体の壁はありそう。)次のステップとして、寄付や投資に進む人が増えていけば、お金が世の中に循環しやすくなってくれるかなと思います。

 

転職しやすくなる

自分の価値が世の中に共有されることで、独立や転職への手助けとなりそう。ただ、現状だとオープンなベンチャー企業か外資系の社員くらいしか上場することは難しいかもしれません。

 

デイトレーダーの餌食になる

懸念されることは、VALUそのものが金儲けのツールとなることで、炎上芸人を利用したデイトレーダーの場になってしまうと、 サービスが荒れてしまいそうです。その辺りは運営側の腕の見せ所かもしれません。

 

成長性をみて投資をする

買う側の立場に立ってみます。今はまだスタートしたばかりのサービスなので、有名な人にお金が集まっています。でも、本来の投資は成長性に対して行うものです。投資家は1年後、10年後に大きくなる人に投資をします。いくら素晴らしい事業であっても今後の成長が見込めない場合は、価値が下がる可能性があります。

 

僕個人としては、ものづくりに関わるフリーランスが増えていってほしいという考えを前に書いています。

 

誰もが職人になれる時代 - 柊研究所の備忘録

 

だから、このサービスが良い方向に向かえば良いなあと思います。

 

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