第17回は『定時退社のすすめ』について書いていきます。
最近、長時間労働が話題になっています。厚生労働相が1ヶ月100時間以上の残業を行なっている事業所に対して監督指導をしたり、ブラック企業という言葉が流行ったりと、今まで売上高や生産量に着目されてきた社会から利益率や生産性といった
「少ない力で大きなものを得る」
という効率化の目線が増えてきたように感じます。日本は先進国の中では、この考えが遅れている方で、によると、正社員の1日の残業時間はアメリカやフランス3倍近くあります。
連合総合生活開発研究所による2007年実施の夫の1日平均の残業時間より抜粋
実際、数年前にヨーロッパのオフィスを訪ねた時は、定時後にカラッポになっていることが多く、その中の1人に話を聞くと「家族と一緒に夕食を食べれないと夫として失格だから」と家族サービスを理由に挙げていました。
もちろん、海外が進んでいるのはわかっている。でも、定時退社が当たり前でない職場環境でそれを実践するのは難しい。というのが本音だと思います。
そこで今回は、定時退社を実践出来ている人が心がけているポイントを紹介したいと思います。
Do the right thing
会社のセミナーとかでは、Do the right thing(適切な事をする)とDo the things right(事を適切にする)の両方を大事にと言われます。最もなのですが、効率化の視点から言うとDo the right thing(適切な事をする)を意識する方が断然良いです。例を挙げます。
今、目の前に5つの仕事があります、どれもボリュームがあり、そんなとき、まずは優先順位を決めて1つずつ納期を意識しながら、片付けて、Do the things right、どのように仕事を片付けて行くか考える。一見、正攻法でスマートに見えますが、この方法では仕事×5だけ時間がかかってしまいます。
効率化を考えるなら、Do the right thing、やるべきことが何かを考えることに時間を使うこと。その5つの仕事を2つに出来ないか、別の1つの仕事で5つを上回る成果に出来ないかを考えましょう。新しく仕事を増やすことよりもどの仕事をなくせるか、辞める選択肢の方が難しく効果は絶大です。
間違っても体力の限りあれもやってこれもやって、なんでもやってまっせ症候群にならないように。その方法で、日本の高度経済成長が支えられたのは、経済が発展途上でやることが明確であったからです。
具体的な方法は、また別の機会に書きたいと思います。
効率化することで、趣味や家族との時間を過ごせるようになったり、クリエイティブに仕事が出来るようになったり、と人生を豊かに過ごせるようになります。
最後に本の紹介です。
Effective(効果的な)に焦点を絞って書かれたドラッガーの本です。原著でも結構読みやすいのでどちらでも。
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